2024.06.21 09:39四代目の小野小町、小野重子 五代目の小野小町を研究の出発点とした場合、ハッキリと年代別に色々な小野小町がいたことが浮かび上がってきます、備中の伝承では小野小町が「大同四年(809)」に生まれたと伝えていますが、これは小野吉子の事では無い事は明らかでした。(小野篁が延暦二年(802)の生まれなので、さすがに6・7才で子供は作れなかったと思います。(笑)) もちろん最初は誰の事か分かりませんでしたが年代から小野篁の妹ではないかとの推測は容易でした、『玉造小町と小野小町』の中で植木学氏が「重子」について触れており、その情報源がどこにあるのかを求めた所、大江文坡著の『小野小町行状伝』にある事を突き止めました。 小野小町行状伝はたぶんに物語的なので「読み物(小説、作り話)」として扱われて...
2024.06.20 06:20相撲の起源もメソポタミアだった 私がまだ若く、歴史なんかに興味の無かった1988年当時に行われた「シルクロード大文明展」の本、『シルクロード・オアシスと草原の道』を見ていて見つけたものですが、紀元前3000年前に作られた青銅器、日本人なら誰しもが分かるこの姿、「まわしをつけ、がっぷり四つに組む男達」、この青銅器が見つかったのはメソポタミアのトゥトゥプにあったニントゥ神殿だそうです。 本での紹介は控えめでしたが、相撲の起源と結びつけたいが、証拠が無くジレンマが感じられる文章で、書いた人もさぞ相撲のルーツだと言いたげでありました。 イラク博物館のファウズィー・ラーシド博士の説明によると、「シュメル人のレスリングはAKITI(アキトゥ)祭という新年の祭で行われた。・・・・レスリングの勝利...
2024.06.10 07:16岡山県の桃太郎伝説(龍海’s 新解釈) 岡山県の桃太郎伝説は有名すぎて、すっかり定着した感がありますが、本当は違う解釈が正しいと思われる事を是非ご紹介しておこうと思います。 元となる史料は先行研究、『吉備の伝説』(土居卓治編著:昭和51年刊)に載る内容をベースとしています、私は土居氏が既に桃太郎伝説を解く鍵を見つけていた事を知り、これは是非、謎解きへと昇華せねばと思いご紹介するものです。 まずは、それ程長く無いので、『吉備の伝説』の中の「吉備津彦命と温羅退治」の項を既存の概念と違いを確認しながら読んでみて下さい。「吉備津彦命の温羅退治 吉備津彦命と温羅退治は岡山県でも最も有名な伝説である。伝説は成長するもので観光旅行の盛んな現在では、さらにいろいろ尾ヒレ話が加わっているが、かなり古い姿が『...