2025.02.12 01:11桃太郎の異伝、『謡曲未完集 吉野津宮』『未完謡曲集』 吉野津宮 磐山トモ わき次第 御代を守りの神なれや。(繰り返し)、歩みをいざや運ばん、こゑ「抑是は当今に仕へ奉る臣下也。詞「扨も備州吉備津宮は。隠れなき霊神(上杉本「霊社」)にて御座候。殊に御釜鳴動のよし君聞召及ばれ。急(※)(ぎ)見て参れ(上杉本※印以下「聴聞いたし奏聞申せ」)との宣旨を蒙り。唯今(上杉本「備州」入る)吉備津宮へと急候、上(歌) 折をえし、洛陽(ハナノミヤコ)を立出(で)て、(繰り返し)、行衛(へ)かすめる山崎や。兵庫(上杉本「武庫」)の、山風長閑にて、須磨や明石の浦伝ひ。磯うつ浪も高砂や。猶しほ(を)れ行旅衣。吉備の山辺に着にけり、(繰り返し)、(上杉本「しかゝ」とあり) して二人一声 真金ふく...